Huluの癒し系映画！田舎暮らしがしたい方必見のおすすめ映画

原作は五十嵐 大介（いがらし だいすけ、1969年4月2日生まれ ）さんによって描かれた漫画から。

監督：森淳一

主演：橋本愛

夏・秋編は2014年8月30日に全国30館で公開開始

冬・春編は2015年2月14日公開

東北の小さな集落である小森に住む主人公いち子は、様々な作物を育てながら自給自足に近い暮らしをしている。夏の湿気対策のために点火した薪ストーブで捏ねたパンを焼いたり、グミの木の思い出を回想して酸っぱいジャムを作って手作りパンに塗って食べたりする。数年前に行方をくらました母が作っていたヌテラが商品として普通に売られていたことに驚く。雨の多い小森では、ビニールハウスでトマトを栽培している人が多いのだが、ビニールハウスを建てると「この土地に居ついてしまう」という、いち子の心の葛藤があり効率の悪い露地栽培を続ける。

秋が訪れ、小森の森には様々な秋の恵みが実り始め、いち子は小動物たちと共に収穫に励む。稲刈りが始まると、1年前の古い米と拾ったクルミの炊き込みご飯をおにぎりにして食べたり、キャンプ場で獲ったイワナを南蛮漬けにしたりする。小森の人々の間では、栗の渋皮煮が流行り各家庭で作られるオリジナルの渋皮煮のおすすわけが行われる。家を出て行った母は雑草を放置する農作業や大雑把な料理に対しズボラだと思っていたが、母が作っていた青菜のソテーを作っても同じように美味しくはならない。試行錯誤し、やっとセロリ同様に青菜の筋取りをして母の味になった時、母はズボラではなく丁寧に料理をしていたことに気付く。そして、いい加減だったのは自分だったと思うようになる。

いち子が幼少期のころ、母にクリスチャンではないからクリスマスパーティはやらないと言われていた。しかし、母の友人である外国人が家に訪れた際には縦に赤と緑のスポンジに分かれたクリスマスケーキのようなケーキを焼くことがあった。いち子は同じように、黒酢の甘酒で紫色のスポンジとカボチャで黄色のスポンジを焼き、友人のキッコとユウ太を招いて年忘れお茶会を開く。お正月には、分校の餅つき大会で食べた砂糖醤油仕立てのつきたて納豆餅を回想しながら、納豆餅を味わう。ある日、キッコに他人と向き合って来なかったことを指摘され何となく気まずい雰囲気になって別れた。いち子は、はっと汁を作り雪かきに出かける。帰ってくるとキッコは仲直りに手作りカレーを持参し、いち子ははっとの生地をチャパティ風に焼き二人で食べていつもの雰囲気に戻る。

春になり、小森の森は山菜が生えてくる。いち子は、タランボなどを摘み天ぷらを作る。春でも大雪になることがあり、母が出て行った時も大雪だったことを思い出す。いち子は母に、ばっけ（ふきのとう）を採ってきて欲しいと頼んで出かけたが母はばっけ味噌を残して失踪した。いち子が働いている時に、いろいろな想いが溢れ自分は母にとって家族だったのだろうかと考える。母から来た手紙にはじゃがいもを混ぜたパンのレシピが載っていると思っていたが、異なることが綴られていた。そして、いち子はじゃがいもを植えないと決心し、小森を離れた。5年の月日が流れ、いち子は結婚して戻ってくる。